開院2周年のご報告とお礼
2023年10月4日、当院はおかげさまで2周年を迎えることができました。
新型コロナウイルスの感染拡大とともに、インフルエンザが同時期に猛威を奮っており、昨年とはまた異なった状況の中、地域医療の重要性とその役割が問われているような責務を感じております。
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【自然気胸発症による体調不良】
職責を全うするため、日々外来診療、発熱外来、健康診断、ワクチン接種、内視鏡検査、訪問診療と医師1人でできうる最大限を尽くしてまいりましたが、9月下旬に自然気胸を発症。一時的に症状の悪化をきたし入院加療(一時休診)の必要性まで検討する状況となってしまいました。
呼吸器内科の先生とも相談を重ねながら、私の強い意向とスタッフのサポートにより診療をやや制限しながらもなんとか継続することができています(現在進行形で、日々軽度の胸痛と息苦しさを感じつつ診療しています)。
皆様にはしばらくの間ご迷惑をおかけしますが、しっかりと治してまた元気に診療に取り組んで行きたいと思います。
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【発熱外来について】
9月以降新型コロナとインフルエンザのW感染により近隣薬局では咳止めや解熱剤など一部在庫切れとなり、現場感覚としてはかつての流行の波に匹敵、あるいはそれ以上の感染爆発を感じております。
新型コロナが5類感染症に引き下げとなり、発熱外来を縮小するクリニックも増えている中での感染拡大だったため、当院の発熱外来は連日受診問い合わせで電話が鳴り続け、多くの患者様が来院されています。
極力迅速な対応を心がけているものの、お待たせしてしまい発熱症状の中お辛い思いをさせてしまうこともあったかと思います。
それでも、お断りするとその方が行く先を失う可能性があるとの思いから、規定の予約枠を超えての受診希望があった際には簡易的な診察にせざるを得ないこともありますが、受診を受け入れる体制をとっています。
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【訪問診療について】
開院から2年を迎えて最も成長したのが訪問診療かもしれません。
訪問診療は患者様だけでなく、そのご家族、そしてケアマネジャーをはじめ訪問看護や訪問介護、施設やデイサービスなど多岐にわたる医療と介護の連携が必要となります。
信頼ある連携を構築するにはともに仕事をしながら信頼を深め、そこからまた紹介を受けて広がっていく、という流れを繰り返すことで連携の広さと深さが作り上げられていきます。
また近隣の訪問診療をされていないクリニックの先生方より、ご紹介いただき大事な患者様を当院が引き継ぎ訪問診療へ移行する機会も増えました。
患者様のご家族が近隣からのクチコミやホームページ等から当院を選んでいただくこともあり、そのような経緯を聞くと一医療人として大変誇りに感じます。
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通院困難の方が訪問診療の対象となりますが、私の専門が消化器内科であり緩和ケア内科でもあるため、末期がんの患者様を受け持つことが多く、最期の瞬間まで自宅で迎えられるよう、ご家族とともに寄り添うと、その度に「命の尊さ、時間の大切さ」を強く感じます。
地元の小学校で親友だった友人のお母様を受け持ったこともありました。その後私の出身病院の緩和ケア病棟で穏やかな時間を過ごされました。
自宅で最期を迎えたいということで急遽退院、同日訪問診療介入し、その晩最期を迎えた患者様もいました。ご家族は自宅に帰ってこれたと数時間の介入にも満足されていたのが印象的でした。
末期膵臓癌患者様を受け持つことが多く、私自身が膵臓癌患者の家族であったことや病気の進行が急速なことから印象に強く残る患者様が多くいらっしゃいました。
消化器がんだけでなく、婦人科領域の悪性腫瘍や肺癌、悪性リンパ腫などのがん患者様も昼夜問わず、24時間対応の体制をとりながら一人ひとりの「思い」を受け止めながら訪問診療にあたっております。
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この2年間で訪問診療の問い合わせも増え、1人医師での受け持ち患者数としては夜間も含めた24時間対応できる限界人数を超えてきているのが現状です。状態が安定されている患者様については今後非常勤医師の手を借りていくことになるかと思います。
外来通院から訪問診療への移行や、末期がん患者様、ご指名での訪問診療介入例などにつきましてはこれからも私自身が訪問診療をしっかり対応させていただきます。
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【最後に】
地元柿生にクリニックを開院して2年、ありがたいことに皆様に必要とされ日々忙しくも充実した診療にあたることができております。
昼休みを全て訪問診療に充てたり、24時間コール対応しながら自宅での食事や入浴、睡眠にも慣れてしまいました。
毎日診療が終わるとしばらく動けないほど疲れていますが、心はむしろ洗われたように清々しく、やりたかった仕事に向き合えている充実感を感じております。
これからも麻生区をはじめ地域の方々に必要とされ続けるようなクリニックであるため、スタッフともども日々成長しながらより良いクリニックにできるよう診療に向き合っていきたいと思います。
今後ともよろしくお願いいたします!