訪問診療とは
当クリニックでは、川崎市(麻生区全域・多摩区・宮前区の一部)や横浜市(青葉区全域)、町田市の一部などにお住まいの方を対象にした訪問診療も行っています。訪問診療とは、通院が困難という患者さまのもとに医師や看護師が定期的に訪問し、計画的に治療・看護・健康管理等を行う医療サービスになります。ご自宅や施設にいながら、外来で受けられる診療と同様に、診察、検査、注射、処置、薬の処方などを行います。通常は月2回ほどの訪問になります。
なお、訪問診療は各種健康保険が適用されますので、入院・通院の場合と同じ負担割合になります。また、訪問にかかる交通費はいただいておりません。詳細については、お気軽にお問合せください。
また、当クリニック院長は新百合丘総合病院緩和ケア内科に所属していたため、緩和ケア病棟と密に連携しております。ご本人さまやご家族さまが入院での緩和ケアをご希望される場合などは、患者さまの病状を確認し、治療内容や療養に関することなどを十分話し合いご理解いただいた上で、スムーズに入院での緩和ケアへ移行できるようにサポートいたします。
このほか、訪問診療と同じように通院が困難な患者さまのご自宅や施設に医師が訪れる「往診」という制度もありますが、こちらは訪問診療を受けている患者さまが訪問予定日でない日に急に具合が悪くなり、医師に来てもらう場合のことを言います。
訪問診療エリアについて
当クリニックでは、下記地域にお住いの方に訪問診療を行っています。
- 神奈川県
- 川崎市:麻生区全域・多摩区・宮前区の一部
横浜市:青葉区全域 - 東京都
- 町田市の一部(鶴川地域)
稲城市の一部(平尾地域)
その他のエリアなど、訪問エリアの詳細につきましては、お電話・ホームページにてお問合せください。
対象となる方について
訪問診療の対象となる方は「通院が困難」という方で、年齢、性別、疾患、程度は問いません。主に以下のような方が該当します。
- 医療機関への通院が困難な方
- 在宅での療養を希望される方
- 退院後のケアが必要な方
- 認知症の方
- 寝たきりの方
- がん末期、神経難病、重度の障がいがある方
- 在宅療養が必要な慢性呼吸器疾患の患者さま
- 胃ろうや尿道カテーテルを使用している方 など
訪問診療を行うまでの大まかな流れ
- 1. お問合せ
-
ケアマネジャーがいらっしゃらない場合
まずは当クリニックまで、お電話・FAXまたはホームページからお問合せください。患者さまの現在の症状や状況を簡単に伺います。お電話でのお問合せ:044-987-1139
ホームページからのお問合せ:お問合せ
※お電話でのお問合せは、診療時間内(午前9:00~午後17:00最終受付)にお願いします。ケアマネジャーがいらっしゃる場合
ケアマネジャーに、受診をご希望される旨をお伝えください。
担当のケアマネジャーから当クリニックにご連絡いただき、診療可能か検討します。ご不明な点がございましたらお問合せ下さい。新規で訪問診療をご希望される患者さまのケアマネジャーの方は、下記の訪問診療依頼書をダウンロードし、ご記入の上FAX・もしくはメールにてご送付ください。
訪問診療依頼書 FAX:044-987-1176
メールでのお問合せ※定期通院している医療機関や主治医がいらっしゃる場合には、診療の情報共有、引継ぎのため「診療情報提供書」のお取り寄せをお願いいたします。
- 2.ご説明・ご相談
当クリニックまでご足労いただくか、スタッフがご自宅(施設)を訪問します。その際に訪問診療とはどういうものか、患者さまご本人もしくは、ご家族の方などにご説明させていただきます。
また、治療に関してのご要望、訪問希望日・頻度などをお伺いします。- 3.お申込み
当クリニックの訪問診療について十分ご理解・ご納得いただけましたら、正式にお申し込みとなります。
- 4. 訪問診療スケジュールの作成
面談内容を踏まえたうえで訪問診療のスケジュールを作成します。患者さまのご希望に応じ、診療内容や訪問回数等を詳細に設定していきます。
- 5.訪問診療の開始
訪問診療のスケジュールに基づいて訪問診療を開始します。
主な診療内容
訪問した医師は、まず患者さまの全身の状態を診ます。そのうえで、尿、血液、超音波などによる検査のほか、注射やお薬の処方、さらに点滴、胃瘻処置(胃瘻チューブの交換など)、中心静脈栄養、酸素療法など管理等の医療措置を行います。このほか、訪問医療の患者さまは寝たきりの方が多いので、褥瘡(床ずれ)の治療も行います。
診察の結果、入院による治療が必要と医師が判断した場合、対応可能な医療機関と連携をとるなどして、円滑に入院できる体制も整えております。なお、訪問による医療サービスは月2回を基本としていますが、症状によっては、回数を増やすことや、短い間隔での訪問にも応じます。このほか夜間や休日も連絡が取れる24時間体制を敷いております。患者さまの具合が急変した、ご家族の方が患者さまの異変に気付かれたという場合は速やかにご連絡ください。
地元柿生周辺にお住まいの方々が、若き頃の日常から、壮年、老年を経ていつしか最期を迎える時まで寄り添える「柿生のホームドクター」になれるよう、24時間対応で訪問診療を行っていまいりたい所存です。新百合ヶ丘総合病院は内科、消化器内科、緩和ケア内科として幾多の終末期を迎えた方々に寄り添って参りました。病気だけではなく、患者さま自身の思いやご家族の思いを大切にした「人を診る医療」を努めてまいります。
褥瘡(じょくそう)
一般的に「床ずれ」と呼ばれます。寝たきりの状態など、同じ体勢で皮膚が長い時間体重で圧迫されることによりその部位の血流が悪くなり、そのため皮下組織や筋肉などに十分な酸素や栄養が行き渡らず、皮膚が赤くなったり、ただれたり、傷ができたりなどします。栄養状態が悪い、持病がある、薬の副作用で免疫力が低くなっている場合や、高齢者の方で皮膚が弱くなることや、摩擦やずれなどの刺激が原因となって起こることがあります。皮膚の表面だけでなく、骨に近い組織が傷ついてしまう場合もあります。
褥瘡を防ぐためには体圧管理が大切です。当クリニックでは治療のほか、ベッドについてのアドバイスや、看護師による処置などを行い、可能な限り在宅での生活が送れるようにサポート致します。栄養管理も重要であり、患者さまにあった治療を行います。
費用について
医療費は、ほとんどの場合で入院時よりも安くなります。
月2回訪問の場合の月額の費用(医療費、居宅介護療養管理指導費)の目安
負担割合 | 1か月の費用目安 | |
---|---|---|
高齢者(70歳以上) |
1割 | 6,000円~ |
2割 | 12,000円~ | |
3割 | 18,000円~ | |
一般の方 | 3割 | 18,000円~ |
- 在宅医療(訪問診療・往診)は医療保険です。
- 初診月は上記と異なります。
- お住まいやお身体の状態、診察頻度、ご自宅・ご施設のどちらで過ごされているか、診断方法、自己負担割合などにより費用が異なります。
- お薬代は別途です。
- 処置や検査、往診などを行った場合には、別途費用がかかる場合があります。
- お車代について、近隣の患者さま優先の観点から半径3km程度を目安とし、遠方となる方につきましては一回の往診につき500円を頂戴しております。ご理解のほどよろしくお願いいたします。
24時間365日サポート
訪問診療をご利用の方は、夜間・休日も24時間365日対応致します。
急に具合が悪くなった方は、お申し込み時にお伝えする緊急連絡先にお電話いただければ、病状をお伺いした上で、必要に応じた往診や救急要請の判断を行います。
連携医療機関
当クリニックは、患者さまとご家族さまが安心して在宅療養をしていただけるよう、以下の医療機関と連携しています。
在宅療養中に検査や入院が必要になった場合には、当クリニックから連携を取って、検査・入院の手配をして、紹介状の作成をいたします。
- 新百合ヶ丘総合病院
- 麻生総合病院
- 日本医科大学多摩永山病院
- 聖マリアンナ医科大学病院 等
緩和ケア
緩和ケアとは、末期がんなどの重い病を抱える患者さまやご家族の肉体的あるいは精神的なつらさを和らげ、生活の質(QOL)を向上させることを優先して行う医療のことです。主に治療が困難な患者さまに行うケアである意味合いが高いですが、最近は鎮痛剤や医療用麻薬を上手く使用することで、痛みや辛さのコントロールが十分に得られるようになってきました。
当クリニックが行っている在宅緩和ケアでは、自宅に居ながら患者さまやご家族の方が、病気による肉体的な痛みや精神面でのつらさを和らげるようご提案、治療を進めていきます。住み慣れた我が家で看取られたい患者さまにとっては、疼痛治療を自宅で行いながら家族と過ごせるという大きな利点があります。
また、当クリニック院長は新百合丘総合病院緩和ケア内科に所属していたため、緩和ケア病棟と密に連携しております。ご本人さまやご家族さまが入院での緩和ケアをご希望される場合などは、患者さまの病状を確認し、治療内容や療養に関することなどを十分話し合いご理解いただいた上で、スムーズに入院での緩和ケアへ移行できるようにサポートいたします。
緩和ケア病棟では、患者さまの痛みや苦しみを緩和し、安らかな生活を送れるよう、医師をはじめ、様々な専門家がチーム一丸となって生活のお手伝いをいたします。
緩和ケア病棟については
こちら
通院によるケアも可能
このほかにも、緩和ケアは当クリニックへ通院しながらも受けられ、在宅で緩和ケアを継続的に行う患者さまによる通院も可能です。さらに、訪問看護師、訪問薬剤師、ケアマネジャー、ヘルパー、リハビリ、訪問マッサージなどいろいろな関係機関の方々と連携することで、ご自宅にて様々な訪問サービスを受けられる体制も整えております。
なお、これらのケアは決して終末期の患者さまのみを対象にしているだけではなく、病気の早い段階から受けることもできます。
私どもは常に患者さまやご家族の方々に寄り添いながら、快適な日常を過ごしていただき、「生きる」という意味を実感していただけるようサポートしてまいります。
こんな時にご相談ください
- 患者さまもしくはご家族が自宅による緩和ケアを希望している
- 患者さまの通院が困難で、入院をしたくない、またはさせたくない場合
- 在宅緩和ケアの内容を詳しく知りたい
- できるだけ自宅で療養したいが、いざとなったら緩和ケア病棟への入院も備えておきたい など
- お問合せ
- お電話でのお問い合わせ 044-987-1139